これが恋だとするならば・・・
「助かったよ!アリガトウ!!」

マユちゃんは私に
お礼のチュッパチャップスと
可愛らしい笑みを残して
去っていった。



マユちゃんのあの性格に裏表があったら、
私は付き合いたくないな。


天然だからカワイイけど、
計算だったら怖いかも・・・。



「智里。相変わらず大変ねぇ。」


遠ざかっていくマユちゃんの
可愛らしい小さな背中を見つめていると
のそのそとミキちゃんがやって来た。



金曜の昼が終わると毎回のようにミキちゃんは不機嫌モードに突入する。




だから私はこういうときの
ミキちゃんとは関わりたくない。




「そーね。ちーちゃんも大変ですよ。


ってかミキちゃん、
相変わらずマユちゃん嫌いだよね。」



「嫌いっていうかあの手のタイプはどーも苦手。」


ミキちゃんが
マユちゃんを見るときの目は
明らかに冷たい。


≪ナゼ?≫って前に聞いたら、
≪生理的に合わない≫とバッサリ切り捨てられた。




それだけで顔を見るのも
いやだってぐらいに人を嫌えるのも
オカシイと思うんだけどなぁ・・・。




私は全くといっていいほど
人を嫌いになったことがないから
ミキちゃんの気持ちはよく分からない。




でも、
一方的に人を嫌いになるって、
嫌う自分が一番疲れることだと思う。





避けるのも
悪口いうのも


一方的だと、
とても疲れる。



お互いに嫌いあってれば
別だけど・・・・。



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