確かにそこに、君は居た
「・・・・・・結崎ひより??」
「・・・・・・・・・ッ!!!!」
シオの冷めてきていた顔は一気に熱くなって、そして鼻血を出した。
―――・・・・ボダボダボダ・・・
「ぎゃーッ!!シオォォォ!!血がやべぇぇ!!」
血まみれのシオは俺をしっかり俺を掴むと、「グッジョブ!!」と親指を立てて言った。
「うふふふ・・・そうだおれはゆうざきひよりがだいすきだ。このよでいちばんすきなんだ。ふふふ・・・ふへへへへへ・・・いえっへーい!!!」
・・・・ダメだ・・・シオが壊れた。
俺は壊れたシオを抱えると保健室まで運び、教室にもどった。


                 ◇◆◇◆◇

―――・・・キーンコーンカーンコーン・・・

授業が終わった。俺はシオの様子を見に行こうとして席を立とうとした・・・が、
“何か”にYシャツを掴まれてそのまま席へ座る体勢となった。
・・・俺を掴んでいたのは結崎の手だった。
「ねぇ、朝木君。桐崎くんはどうしたの?」
結崎の目は潤んでいた。・・・・・・・もしかして・・・こいつもシオのこと・・・
「あぁ・・・シオなら鼻血の出しすぎで保健室に行ったよ。」
結崎は俺の言葉を聞くと少し口元が緩ませた。そして「ありがとっ!じゃね!!」と言って教室を飛び出して行った。

・・・・いいなぁ。俺も青春してぇぜこんチクショウ。
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