♪ニャンニャンニャーン♪
「回避方法ねぇーの?」
「無いだろうな…」
現在、昴と二人で下校中
これから起こる恐怖のせいで歩く速度が妙に遅い
「一品でもヤバイのに…フルコースって」
「いくら鍛えられてるって言っても…無理だろ」
これから俺達に起こる恐怖
それは、純の手料理…フルコース
今日は、両親が泊まり掛けの旅行に出掛けたため、夕飯を自分で用意しなければいけない
そこで、なぜか張り切ったのは
俺の双子の妹で、昴の彼女の純だった
カレーも毒物に変えるほどの料理音痴の彼女に…
"美味しい夕食作るね!どーせだから、昴も呼ぼうね!"
っと…今朝、眩しい笑顔で死刑宣告をされた
可哀想なことに昴も道連れに…
「俺、まだ比奈とラブラブしてないのに…死にたくねー」
比奈とは、数ヶ月前に出来た俺の彼女
ちっちゃくて、クリクリの瞳で…超かわいい彼女
「諦めろ翔…死刑執行の時間です」
そう言う昴の目の前には、自宅
いつもの家なのに…
安心出来る場所なハズなのに…
ごめんね、比奈
俺は今日、死ぬのかもしれない