恋愛レベル
「日向、にやけてるって!」
「にやけてない…」
「つーか、顔赤い!」
「うるさい!先輩がカッコよすぎるからしょーがない!」
なんて陽子にからかわれながら、教室に戻った。
あー嬉しすぎるー…
机に顔を伏せにやにや笑っているあたしは、周りから見たら相当変な奴なんだろうな。
挨拶って言えるか分かんないけど、よかった。
って、思い出したらまたにやけてきた。
頑張ったな自分!よくやった自分!
「何やってんの?」
話しかけてきたのは、航哉。
「…うるさい」
テンション上がってるんだから、しばらくこのままでいさせてよ!
って何冷たく当たってんだ、自分。
「はー?意味わかんねぇ」
そりゃそうだよねー。
なんも言ってないのに冷たくされてんだもんねー。
「ごめん、航哉。」
そう言ってあたしは航哉の方に顔を向けた。
「いやいいけど、何やってたの?」
「…余韻にひたってた。」
「何の?」
「航哉は知らなくていーの!」
「はあー?」
航哉と話してからも、あたしはずっと先輩の事を考えてた。
また会えないかな。