あたしと君とソレ。
自分でも不思議なくらいソレから伝わる甘さの中の優しさに涙が零れた。

目から次々と溢れ出す涙。

視界がぼやけ涙がとうとう頬を伝う。



「…うっ……ヒック………」



目から零れる涙をそのままにし、あたしはその優しさを噛み締めるようにソレを飲み続けた。





それからというもの、あたしは学校が終わると毎日のようにおじいちゃんのお店に顔をだすようになった。

あたしにとって窮屈でしかない毎日、
そんな色無き世界に一筋の光が差し込んだ。

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