勘違い片想い
「なにが面倒臭いの。せっかく可愛くなったと思ったのに」
「………んなこと言ったって……」
姉ちゃんにあいつのことを話すと、静かに聞いてくれた。
一度話してしまうと、私ってこんなに悩んでたんだー、って
気づかされた。
髪の手入れのしかたも、可愛い服装も、女の子らしい言葉遣いも、
教えてくれたのは姉ちゃんだ。
せっかくこんだけ協力してくれてんのに、
「………まだ一回も喋ってないのは、マズいよなぁ」
「えっ、口も聞いてないの!?」
姉ちゃんに睨まれた。