勘違い片想い



それから"コウちゃん"……もとい、笹田航平は何かと私に構ってくる。



休み時間も一緒に過ごし、お昼も一緒に食べ、委員会まで同じのにさせられた。




女子か。




「あんた他に友達いないのー?」


「いるよぉ〜♪でも俺はキミと居たいんだっ☆」



わざとらしくキザっぽく言い、パチンとウインク。



「オエ〜」


「ギャハハ、ひでー」



こいつと居るのが楽で楽しいもんだから、私はわざわざこの高校を選んだ目的をすっかり忘れていた。



と、言うか



結局、例のチャラ男は探してた古川和明本人だったんだけど、あまりの変わりっぷりにちょっと引いたっつーか……



そもそも周りが女子だらけで近寄りがたい。



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