cocoa 上
中川先輩の隣で笑う私。一緒に笑う中川先輩。
すると、中川先輩は急に立ち上がり
食べてる途中のお弁当を私に渡してきた。
「わりぃ。」
そう言うと、中川先輩はベンチから
離れて携帯を耳に当て電話し始めた。
誰と話してんのかな?しばらくしてから中川先輩は戻ってきた。
何でもないと言って、食べ始める中川先輩。
不思議そうに見つめる私。
さっきとは遅いペースで食べる中川先輩。
どうしたのかな。一時間後。二人とも完食した。
まぁ、ほとんど中川先輩が食べていたけど。
立ち上がり、中川先輩はまた歩き出した。
数分歩くと川辺に着いた。しゃがみ込む中川先輩。
私もゆっくりと座り込む。
目の前にある何にもない川辺。二人でぼけーっとしながら
川辺を見つめていた。そして、寝転ぶ中川先輩。
ずっと無言の中川先輩に私は何て話しかけたらいいか
迷っていた。すると、中川先輩の方から。
「さっき、光汰からメール来てたから電話してた」
え!?驚いて大きな声を上げる私。
中川先輩は続けて言った。
「お前に何もしてないよなって、聞かれたから何もするわけ無いって答えた」
胸が一瞬痛くなった。何もしない…。
確かに私と中川先輩は何の関係もない。
だけど、ほんの少し女として見てほしかったな。
その時だ。突然私の携帯が鳴った。
着信相手は桃だった。
「はい、もしもし?桃、どうしたの?」
携帯を左耳にあて、桃に問いかける私。
「今…どこなの?」
「川辺だけど?どうして?」
桃の声が低かった。明らかに様子がおかしい。
何かあったのかな?桃はまた私に聞いてきた。
「…誰といるの?」
え、何でそんなこと聞くの?桃。
とりあえず、私は中川先輩だよと
笑って答える。すると、桃は重い口調で私に言ってきた。
「こうちゃんが怪我したの優愛のせいなの?」
「え、どうしてそんな事…」
桃はため息をついて電話を切った。え、どう言うこと?
何で桃がそんな事聞いてきたの?何で?何でなの?
突然切れた電話。桃の態度。
その頃の私はまだ子供で分からなかったのでした。
恋という苦しい物語を。
すると、中川先輩は急に立ち上がり
食べてる途中のお弁当を私に渡してきた。
「わりぃ。」
そう言うと、中川先輩はベンチから
離れて携帯を耳に当て電話し始めた。
誰と話してんのかな?しばらくしてから中川先輩は戻ってきた。
何でもないと言って、食べ始める中川先輩。
不思議そうに見つめる私。
さっきとは遅いペースで食べる中川先輩。
どうしたのかな。一時間後。二人とも完食した。
まぁ、ほとんど中川先輩が食べていたけど。
立ち上がり、中川先輩はまた歩き出した。
数分歩くと川辺に着いた。しゃがみ込む中川先輩。
私もゆっくりと座り込む。
目の前にある何にもない川辺。二人でぼけーっとしながら
川辺を見つめていた。そして、寝転ぶ中川先輩。
ずっと無言の中川先輩に私は何て話しかけたらいいか
迷っていた。すると、中川先輩の方から。
「さっき、光汰からメール来てたから電話してた」
え!?驚いて大きな声を上げる私。
中川先輩は続けて言った。
「お前に何もしてないよなって、聞かれたから何もするわけ無いって答えた」
胸が一瞬痛くなった。何もしない…。
確かに私と中川先輩は何の関係もない。
だけど、ほんの少し女として見てほしかったな。
その時だ。突然私の携帯が鳴った。
着信相手は桃だった。
「はい、もしもし?桃、どうしたの?」
携帯を左耳にあて、桃に問いかける私。
「今…どこなの?」
「川辺だけど?どうして?」
桃の声が低かった。明らかに様子がおかしい。
何かあったのかな?桃はまた私に聞いてきた。
「…誰といるの?」
え、何でそんなこと聞くの?桃。
とりあえず、私は中川先輩だよと
笑って答える。すると、桃は重い口調で私に言ってきた。
「こうちゃんが怪我したの優愛のせいなの?」
「え、どうしてそんな事…」
桃はため息をついて電話を切った。え、どう言うこと?
何で桃がそんな事聞いてきたの?何で?何でなの?
突然切れた電話。桃の態度。
その頃の私はまだ子供で分からなかったのでした。
恋という苦しい物語を。