cocoa 上
海斗
新城高校との試合で俺は自分の気持ちに気付いてしまった。
柳原が光汰の名前を叫んだ時。一瞬胸が痛んだんだ。
こうちゃん。俺にはない呼び方。
俺の名前を呼ぶときは下を向いて先輩、そう呼ぶ柳原。
だから、妬いた。光汰に初めてムカついたし、
負けたくないって思った。
そんなとき、光汰に柳原とデートしてくれと頼まれた。
光汰のやつ、俺に気を使っていた。
そんな事で奪おうとはしない。光汰が傷つくだけだからな。
隣で笑う柳原を見て、何度も何度も、胸が苦しくなった。
初めて女に抱く感情。俺は、バレないように無表情を浮かべる。
楽しいと思ってくれてないかな。何したらいいのかな。
いろいろ考えすぎて腹が空いて思わず呟く俺に笑って
お弁当ありますよ、その言葉。
食べたい、そう思ったから全部食べようとした。
自分もお腹が空いているのに俺の顔を伺う柳原。
心配しなくても弁当、うめーよ。
最高にうまい飯だ。笑って言いたかったけど
緊張して何も言えなかった。
川辺に着いたときも、
何を話せば良いのか分からなくて
つい、余計なことを言ってしまった。
柳原には何にもしねーよ、そう言ったとき柳原は
下を向いて悲しい顔を浮かべた柳原。
ごめん、柳原。初めて傷つけた。初めての言葉。
本当にごめんな。
次の日学校で光汰が柳原を見つめるのを見て
これでいいんだって思った。
俺は好きになってはいけないんだって思ったんだ。
光汰の幸せだけを祈ってた。
そう思ってた。なのにアイツは。
嫉妬で我を忘れて柳原を傷つけた。許せなかった。
だから、俺は。
「アイツを大事にできねーんなら、俺は我慢しねぇ。」
そう言い放ち、柳原を追った。
校舎を回る俺は、息を切らしながら柳原を探した。
「どこだ…?」
その時ふと、ある場所が浮かんだ。あの場所なら。
急いで走る俺。向かう場所は、校舎裏の俺が
柳原を意識した場所だ。
柳原が光汰の名前を叫んだ時。一瞬胸が痛んだんだ。
こうちゃん。俺にはない呼び方。
俺の名前を呼ぶときは下を向いて先輩、そう呼ぶ柳原。
だから、妬いた。光汰に初めてムカついたし、
負けたくないって思った。
そんなとき、光汰に柳原とデートしてくれと頼まれた。
光汰のやつ、俺に気を使っていた。
そんな事で奪おうとはしない。光汰が傷つくだけだからな。
隣で笑う柳原を見て、何度も何度も、胸が苦しくなった。
初めて女に抱く感情。俺は、バレないように無表情を浮かべる。
楽しいと思ってくれてないかな。何したらいいのかな。
いろいろ考えすぎて腹が空いて思わず呟く俺に笑って
お弁当ありますよ、その言葉。
食べたい、そう思ったから全部食べようとした。
自分もお腹が空いているのに俺の顔を伺う柳原。
心配しなくても弁当、うめーよ。
最高にうまい飯だ。笑って言いたかったけど
緊張して何も言えなかった。
川辺に着いたときも、
何を話せば良いのか分からなくて
つい、余計なことを言ってしまった。
柳原には何にもしねーよ、そう言ったとき柳原は
下を向いて悲しい顔を浮かべた柳原。
ごめん、柳原。初めて傷つけた。初めての言葉。
本当にごめんな。
次の日学校で光汰が柳原を見つめるのを見て
これでいいんだって思った。
俺は好きになってはいけないんだって思ったんだ。
光汰の幸せだけを祈ってた。
そう思ってた。なのにアイツは。
嫉妬で我を忘れて柳原を傷つけた。許せなかった。
だから、俺は。
「アイツを大事にできねーんなら、俺は我慢しねぇ。」
そう言い放ち、柳原を追った。
校舎を回る俺は、息を切らしながら柳原を探した。
「どこだ…?」
その時ふと、ある場所が浮かんだ。あの場所なら。
急いで走る俺。向かう場所は、校舎裏の俺が
柳原を意識した場所だ。