cocoa 上
優愛
これでよかったんだよね、
中川先輩から身を引く。
大切に想ってくれてるこうちゃんのためにも。
そして、桃と中川先輩のためにも。
今日は土曜日。
もうすぐ期末ということでこうちゃんと中川先輩、
桃の4人で近くのファミレスで
勉強会をすることになった。
目一杯のオシャレ。
桃とファミレスへ向かう途中で
こうちゃん達と合流した。
こうちゃんの私服は見慣れてるから
どうってことないけど
中川先輩は本当にかっこいいな。
大人っぽい格好で来た中川先輩を
意識しながらもこうちゃんの
横を歩く私。桃は中川先輩の隣を
歩いて二人で何やら楽しそうに
話しているように見えた。振り返っちゃだめだ。
考えちゃだめだ。
そう自分に言い聞かしながら
こうちゃんの話を笑いながら聞いていた私。
中川先輩は理想。
理想の人って考えればいいんだ。
ファミレスに着くと
奥に座る私の隣に桃が座る。
私の前にこうちゃんは座り、
中川先輩がその隣に座る。
早速私たちは自分達の鞄から
問題集やら教科書など
勉強道具を机の上に置いた。
そしてこうちゃんは
メニューを取り、ニコニコしながら
中川先輩にメニューを指して
「お!見ろよ、お前の好きなオレンジジュースあるぞ!」
中川先輩はゆっくりと問題集から
メニューに目をやる。
すると、中川先輩は店員を呼ぶなり、
「オレンジジュース一つ。お前らは?」
私と桃の方に目を向けた。
店員さんは笑顔で注文を聞こうとする。
桃は戸惑いながら、メニューを見て
「ミ、ミルクティーで」
そう言うと、店員はすかさず
メモを取る。こうちゃんはメロンソーダを頼んだ。
私はメニューを見ながら悩んでいた。炭酸にするか、
お茶系にするか悩んでた。
一般女子ならここでお茶系にするのだろう。
好きな人の前では自然に選ぶのがお茶。いい目で
見られたいからなのかはよく分からないけど。
うーん。ここはお茶を選ぶべきなのかな?
その時だ。
「ココア一つで。」
え?
低い声が聞こえた。店員さんは笑顔で
以上でよろしいでしょうか?を
言うと、中川先輩がはいと答える。
店員さんが去っていく。
私の好きなココアを頼んだのは
紛れもなく中川先輩だった。
中川先輩から身を引く。
大切に想ってくれてるこうちゃんのためにも。
そして、桃と中川先輩のためにも。
今日は土曜日。
もうすぐ期末ということでこうちゃんと中川先輩、
桃の4人で近くのファミレスで
勉強会をすることになった。
目一杯のオシャレ。
桃とファミレスへ向かう途中で
こうちゃん達と合流した。
こうちゃんの私服は見慣れてるから
どうってことないけど
中川先輩は本当にかっこいいな。
大人っぽい格好で来た中川先輩を
意識しながらもこうちゃんの
横を歩く私。桃は中川先輩の隣を
歩いて二人で何やら楽しそうに
話しているように見えた。振り返っちゃだめだ。
考えちゃだめだ。
そう自分に言い聞かしながら
こうちゃんの話を笑いながら聞いていた私。
中川先輩は理想。
理想の人って考えればいいんだ。
ファミレスに着くと
奥に座る私の隣に桃が座る。
私の前にこうちゃんは座り、
中川先輩がその隣に座る。
早速私たちは自分達の鞄から
問題集やら教科書など
勉強道具を机の上に置いた。
そしてこうちゃんは
メニューを取り、ニコニコしながら
中川先輩にメニューを指して
「お!見ろよ、お前の好きなオレンジジュースあるぞ!」
中川先輩はゆっくりと問題集から
メニューに目をやる。
すると、中川先輩は店員を呼ぶなり、
「オレンジジュース一つ。お前らは?」
私と桃の方に目を向けた。
店員さんは笑顔で注文を聞こうとする。
桃は戸惑いながら、メニューを見て
「ミ、ミルクティーで」
そう言うと、店員はすかさず
メモを取る。こうちゃんはメロンソーダを頼んだ。
私はメニューを見ながら悩んでいた。炭酸にするか、
お茶系にするか悩んでた。
一般女子ならここでお茶系にするのだろう。
好きな人の前では自然に選ぶのがお茶。いい目で
見られたいからなのかはよく分からないけど。
うーん。ここはお茶を選ぶべきなのかな?
その時だ。
「ココア一つで。」
え?
低い声が聞こえた。店員さんは笑顔で
以上でよろしいでしょうか?を
言うと、中川先輩がはいと答える。
店員さんが去っていく。
私の好きなココアを頼んだのは
紛れもなく中川先輩だった。