キミがスキだ

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｢…紗羅｣


｢へっ?｣


｢…前｣


普通に歩いてて電信柱に

ぶつかりそうになるか？


紗羅らしい。


と思ったら笑えてきた


紗羅は携帯を学校に忘れたらしかった

それなら…メール返せなくても、


しょうがないよな


ホッとしてる自分がもどかしい。


｢…宿題は？｣


｢宿題?｣

｢…数学の｣


｢あっ!昨日なる取りに来てたじゃん

なのに学校に忘れた〜｣


｢…馬鹿だな｣


｢なるひど〜い

でも…馬鹿だね!わたし!｣


…笑顔

思わず抱きしめたくなった


俺の前で見せた久しぶりの笑顔


｢紗羅｣



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