キミがスキだ
.


「相田!」


「わっ!びっくりした!」


「びっくりしたのは俺だよ

待てど暮らせど日誌は来ない。

帰ろうとしたら教室に電気ついてる

まさかと思って来てみたら案の定…」


「先生、紗羅寝てました?」


「よだれを拭け」


「す、すいません」


「日誌は?書けてるんだろうな?」


あー紗羅、日誌書いてる途中で

寝ちゃったんだ。


書いてる、途中?





「すいません!途中で寝てました!」


「ちっお前なあ!」


「すいません!すいません!ごめんなさい!

今すぐに書きます!ほんとにすいません!」


……


ネチネチ担任高富にみっちり

厭味を言われて教室を出た。


やっぱり今日はついてない


外はもう真っ暗になっていた


早く帰らなきゃと思って

走って昇降口を出たときだった


「…紗羅?」



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