もっと早く逢えていれば良かった
そして一息つく。


「じゃ、大人しくしとけよ」


「ん、じゃあね」



そして昴が病室から出ていく。
あたしは足音が聞こえなくなるまでずっとドアの方を向いていた。


「う……っ」



また苦しくなる。




苦しいよ、昴。


でも、大丈夫だよ。



一緒に居てくれるって言ってくれたから。



あたし、耐えるよ。


頑張るから、だから……



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