首を吊った彼は、干からびたヘチマでした
認められない苦悩にやることの無意味さ
(一)
「なんで、誰も見てくれないんだ!俺の作品の何がいけない!」
暗い部屋で私と会う度に、彼はいつも叫んでいた。
彼は物書きだ。ただし、出版経験もない、受賞歴もない誰からも評価されやしない作品を書き続けている。
「五年だ、五年も毎日欠かさず書いてきた……!作品は三桁を超え、何千枚の原稿用紙を使ったことか……っ、だというのに、ここまで俺は努力しているのに、何で誰も応えてはくれないんだよ!」
評価されないことに激昂し、見てもらえないことに苦渋し、捨てる作品に彼は毎日涙していた。