Purewhite Devil
男はフーッと息を吐くと、真剣な面持ちになった。


そして、ラグエルの目を真っ直ぐに捉え口を開いた。



『もう直ぐで欲しい物が手に入るんだ』

『彼女の核ですか?』

『――あぁ、そうだよ』

『核を失おうとも、水の神殿に彼女の器が綺麗に保管されております。ですから、別に核にこだわる必要はないでしょう』



男は目を吊り上げ、ラグエルを睨み付けた。


普段の綺麗な顔からは想像できない程恐ろしい顔をしている。



『例え器が変わらずとも、核が違えばそれはもう別人でしかない』

『その方が都合が宜しいのではありませんか?彼女の中には、貴方の兄であるルシファーとの思い出が色濃く残っておいでなのですよ?』

『そんな事一々言われなくても百も承知だよ』



男は頭を抱え、重たいため息を吐いた。


ラグエルはそんな男をただ静かに見ていた。





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