Purewhite Devil
ヴォラク君は首を傾けニコッと笑った。



『あの男のあんな面白い顔を見せてくれたお礼に、いい事を教えてあげるよ』

「いい事?」

『このままあの男と一緒にいれば、奴の力に当てられて君の魂消滅しちゃうよ?』



消滅?


何言ってんの?



『体を重ねたら最後。君はこの世に存在できなくなる。あぁ、そうだ。僕なら守ってあげられるよ』



ヴォラク君はパッチリとした目で、私の顔を覗き込む様に見上げてきた。


何から私を守ってくれるっていうの?



『あの男からも押し寄せる悲しみからも君の心も守ってあげる。だから僕と契約しよう?』

「けい、やく――?」

『そうさ。僕なら乃愛の望みを全て叶えてあげられるよ?』



私の望み――。


薫君――。


この子なら叶えられるの?


上手く働かなくなった頭に彼女の言葉が浮かび、私は我に返った。



『闇の住人ってもしかして悪魔の事?』






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