Purewhite Devil
神様や天使を相手にどうしろって言うの?


私はただの人間なのに――。



『俺たちは馬鹿な天使どもとは違う』

「何が違うの?薫君の命を奪っておいてよくそんな事言えるわねッッ!!」



ルシファーは怪しく微笑むと近付いてきた。


ただ歩いているだけなのに、凄く優雅な動きに見えた。


彼の重みでベッドがきしみ、シーツに皺が寄る。



『確かに俺はその人間に近付き殺した。だが契約通り望みを叶えてやった。それに、色もつけてやった』

「い、ろ――?」

『まず半分だけ魂を回収し母親の病が悪化しないよう病魔を食い止めてやった。普段の俺ならそんな面倒臭い取り引きの仕方はしない。その代わり学校にいない時間帯は基本俺が体を使っていたがな』



それじゃあ――あの時キスしてたのって――。



「須藤さんと公園にいた薫君は貴方だったって事?」

『須藤?あぁ――そう言えば今はそんな名前だと言っていたな』



今はってどういう事?






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