Purewhite Devil
『僕たちも手を貸すよ』



ドアから顔を覗かせたのはミカエルだった。


ミカエルに続き続々と人が入ってくる。



『そうそう、ノアには酷いことしちまったからなぁー』

『ノアの為に何か力になりたい』

『私も微力ながらお手伝いさせて頂きます』



ミカエルと並んで立つウリエル、ラファエル、ラグエルは皆やる気に満ちた顔をしていた。


そんな天使たちを泉堂 薫は上から眺めていた。



『兄さん、僕たちと契約を交わさない?』

『本気で言ってるのか?』

『冗談でこんな事言わねぇーっての!!』

『お前たち天使が俺と契約を交わせば、神の奴が黙っていないぞ』



ミカエルたちは顔を合わせ笑いあった。


ラグエルは眼鏡を上げながら一歩前に出た。



『それは覚悟の上です。ですから、我々と契約を結んで下さい』

『どういう契約を結びたいんだ』

『竜ヶ崎 乃愛の魂の再構築。それが我々の望みです』



ルシファーは額に手を置き眉間に皺を寄せ頭を抱えた。


泉堂 薫はそんな様子をただ見守っている事しか出来なかった。


それが歯痒くてしょうがなかった。





< 333 / 343 >

この作品をシェア

pagetop