Purewhite Devil
泣きじゃくるガブリエルをルシファーは必死に抱きしめた。


ルシファーは目を閉じガブリエルが落ち着きを取り戻すまで、ずっと抱きしめた。



「どうしてそんな酷い事を言うの！？」

『俺はお前の笑っている顔が好きだ。たとえその笑顔が俺以外の奴に向けられようと、お前が生きて笑ってくれていればそれでいい』

「貴方がいなかったら笑えないッッ」

『大丈夫だ。ミカエルがいる。ミカエルだけじゃない。ウリエル、ラファエル、ラグエル、みんなお前の傍にいる』



ルシファーは泣き止まないガブリエルを更にきつく抱きしめ、ガブリエルの頭にそっと口付けを落とした。


それは美しくとても儚い光景だった。



『俺はずっとお前を見守ってる。だから、生きて笑っていてくれないか？』

「あな、たのーーいない世界、で？」

『世界は繋がっている。どこまでもーー。だからどうか、お前の想いを俺だけの物にーー』



ガブリエルは顔を上げ、ルシファーの唇に自分の唇を一瞬だけ重ねた。


溢れる涙を必死に堪えながら再びルシファーの胸に顔を埋めた。



「私の想いを全部あげるわッ。私が未練を残さない様にッ全部、貴方の物にしてッッ」

『あぁ、分かってる』





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