Purewhite Devil
ガブリエルはルシファーからそっと離れると涙を拭い、顔を上げた。



「薫、貴方に聞きたい事があるの」



急に声を掛けられ泉堂 薫はドキッとした。


だが、ガブリエルの真剣な声にしっかりと答えた。



『はい』

「ノアを愛してる?」

『愛しています。誰よりもーー』



泉堂 薫は躊躇する事なくそう答えた。


迷いや偽りはなかった。



「何があっても、ノアを愛し続ける?」

『はい』

「その言葉を聞いて安心したわ」

『えーー?』



ガブリエルは笑顔を零し、ルシファーと向かい合った。


二人を囲む様に周りにはウリエル、ラファエル、ラグエルの三人が立った。



『竜ヶ崎 乃愛の魂の再構築をするに当たり、我に何を差し出す』

「我ら天使の力、そしてーー私のルシフェルへの愛をーー」

『よかろう。契約成立だ』



ルシファーがガブリエルの首筋に触れると、そこには契約印が刻まれた。


ガブリエルはルシファーの手に自分の手を重ね、微笑んだ。



「愛してるわーー」



言葉を言い終えると同時に神殿の中は凄まじい光に包まれた。





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