Purewhite Devil
始業式中ずっと苛々していた。


あいつに無視される様な事俺したかよ？


考えても思い当たる節は思い浮かばなかった。


結局その日は始業式で学校が終わりだった為、乃愛と話す事は出来なかった。


次の日一時間が終わってから、俺は隣のクラスに向かった。


乃愛と話をする為に。


隣のクラスを覗くと、いきなり誰かにぶつかられた。


相手は女子だった様で、後ろに倒れそうになる女子の腕を咄嗟に掴んだ。



「ご、ごめんなさいっ！！」



俺に腕を掴まれた乃愛は顔を真っ赤にして必死に謝っている。



「あ、あのーー手、離してもらえません、か？」

『あぁ、わりぃーー』



何でこいつ俺に対してこんなに他人行儀なんだよ。



「乃愛ー！！早く借りてこないと次の授業始まっちゃうよー！！」

「げっ！？ヤバっ！！」



そう言うと乃愛は急いで教室を出て行ってしまった。


俺は訳がわからなくて、暫くその場を動く事が出来なかった。


見た目も声も変わらない乃愛。


だけど何なんだ。


この違和感ーー。






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