Purewhite Devil
「お気持ちは嬉しいんですけど、私なんかより他に伊集院先輩とお昼一緒に食べたい方がいらっしゃるかと――」

『僕は乃愛ちゃんと食べたいんだけど』



笑顔でそう言われ私の顔は強張った。


ひきつっているかもしれない。


今度はまだ隣でニヤニヤと私たちのやり取りを見ている優樹菜を理由に断ろうと腕を組んだ瞬間、優樹菜の口からあり得ない言葉が飛び出た。



「伊集院先輩と食べればいいじゃん。何処で食べるかも決まってなかったんだし」



何て事言っちゃってんの!?


優樹菜のばかぁぁぁ!!


伊集院先輩の目がキラッと輝いた様な気がしたのは気のせい――?



『それじゃあ昼休みの間乃愛ちゃんを独占させてもらうね』

「どうぞどうぞ」



無理矢理連れていかれる私を満面の笑みで手をふって見送る優樹菜。


引っ張っていくのはいいんですけど、てッッ手は離してほしいんですけどぉぉぉ!!


私の声にならない叫びはがっちり握られた手を見ると、余計虚しさを増すようだった。






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