Purewhite Devil
せっかくいつもよりも早く目が覚めたというのに、目覚めは最悪だった。
寝てしまえば忘れられる様な気がした。
だけど忘れるどころか現実を突き付けるように瞼は重たかった。
ボーッとする頭は、やっぱり昨日大泣きしたんだと私に無駄な再確認をさせた。
そして最近毎朝の日課になりつつあるボディーチェック。
手足は泥だらけだった。
でももう驚かなくなった。
だって毎朝同じ様な状態だから。
昨日あれだけ苦しくて辛くて大泣きしたのに、寝てる間にしっかり散歩には行っていたんだと思うとなんだか笑えた。
汚れた体を包み込むように肩を抱き布団に顔を埋めた。
どんどん布団が湿っていく。
このまま干からびてしまいたい。
「――ッッ」
私は唇を噛みしめグッと声を圧し殺した。
声を押さえ込もうとすればするほど、昨日の光景が鮮明に頭の中に映し出された。
私を見た時の薫君のあの冷たい目――そして薫君を見つめる須藤さんの幸せそうな顔――二人の関係をどうにかして否定したいのに、何一つそれらしい考えは浮かばなかった。
私の中の恋心は虚しさに覆われていった――。
寝てしまえば忘れられる様な気がした。
だけど忘れるどころか現実を突き付けるように瞼は重たかった。
ボーッとする頭は、やっぱり昨日大泣きしたんだと私に無駄な再確認をさせた。
そして最近毎朝の日課になりつつあるボディーチェック。
手足は泥だらけだった。
でももう驚かなくなった。
だって毎朝同じ様な状態だから。
昨日あれだけ苦しくて辛くて大泣きしたのに、寝てる間にしっかり散歩には行っていたんだと思うとなんだか笑えた。
汚れた体を包み込むように肩を抱き布団に顔を埋めた。
どんどん布団が湿っていく。
このまま干からびてしまいたい。
「――ッッ」
私は唇を噛みしめグッと声を圧し殺した。
声を押さえ込もうとすればするほど、昨日の光景が鮮明に頭の中に映し出された。
私を見た時の薫君のあの冷たい目――そして薫君を見つめる須藤さんの幸せそうな顔――二人の関係をどうにかして否定したいのに、何一つそれらしい考えは浮かばなかった。
私の中の恋心は虚しさに覆われていった――。