Purewhite Devil
「てかいいの?」

「何がぁー?」

「今日は徹先輩とお昼一緒に食べるんじゃなかったの」



不貞腐れた顔をしていた優樹菜は口を開け、「ヤバッッ!!」と言って慌てて走って教室を飛び出していった。


やっと解放されたぁー。


私は先生から頼まれてたクラス分のプリント職員室に持って行こう。


そのまま中庭かどっかでお弁当でも食べようかな。


私は鞄を肩から掛け、プリントを持って教室を後にした。


ここから職員室って結構離れてるんだよね――。


プリント持って行くの引き受けなきゃ良かった。


何も考えずに適当に返事する癖なおそう。


そんな事を考えながら昼休みで騒がしい廊下を一人トボトボと歩いた。



「失礼しまぁす」



職員室の扉を開け私はズカズカと先生の机まで歩き、プリントを机上に置くと直ぐに職員室を出た。


先生たちに絡まれたら厄介だからね。


のんびりと中庭に向かっていると、階段を降りようとした時に廊下の奥からピアノの音が聞こえた様な気がした。






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