龍と虎
「虎…。」

「龍達リビングで起きてっからな?」



微かに聞こえる杏奈と龍の声。



「すげぇドキドキしてね?」

「してるよ////」



虎はあたしの心臓の上に手を置く。



虎のゴツイ指輪が冷たくて、体がビクッとなった。



「覚悟は?」

「でき…。ない…。」

「はぁ…。じゃあ辞める。」

「怒った?」

「怒ってねぇよ♪」



虎は真里奈を抱きしめたまま眠った。



やっぱり、いざとなると怖じ気付く…。



頑張んないとダメだよね?



虎、ごめんね?



次は頑張る…。



次の日から虎はキスもしてこなくなった。



嫌われた?



虎…。



泣きそうだよ…。



真里奈が悪いの?







訳を聞くのが怖くて聞けない…。



< 113 / 210 >

この作品をシェア

pagetop