龍と虎
何事もなかったかのように弁当を食べる杏奈。



「なぁ。」

「ん?」

「何でサボった?」



俺はいても立ってもいられずに普通に聞いたつもりだった。



「何で怒ってんの?」

「は??怒ってねぇよ。」

「さっきから超不機嫌じゃん。龍だってよく授業サボるくせに!!」

「だから怒ってねぇってっ!!」

「ほら!!怒ってんじゃん!!」



つい声を荒げてしまった俺に杏奈が食ってかかる。



「もういいよ!!不機嫌な龍、超キライ!!」

「は!?杏奈が携帯ももたねぇで急にいなくなるから心配しただけだろーが!!」

「自分の事は棚に上げてるし!!いつも心配かけてんのは龍じゃん!!もう知らない!!」



杏奈は食べかけの弁当をしまってから教室を出てった。



「虎太君?ケンカ?」



修が心配した顔で近づいてきた。



「杏奈マジムカつく!!」



俺は修にグチをこぼしながら残りの弁当を食った。


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