龍と虎
「龍!?」

「陸…。」



コイツは加賀美 陸。
3年生。



俺らがやってたチームの2代目。



「あっ♪龍の女!?」

「そんな事…。今聞くな。」

「何!?龍ちゃん振られたとか!?」

「陸、黙れ。」



陸は俺の異様な雰囲気に気づいて黙る。



「俺も走っかな♪」

「「龍が!?」」

「声揃えてんなよ…。杏奈、行くぞ!!」

「うん♪」



俺はグランドに戻って、クラスの奴に代わってもらって2000メートルを駆け抜けた。



「龍も早いね!!」

「見直した!?」

「うん////」



少しは気にしろよ?



俺だってやる時はやるよ?



杏奈が振り向いてくれんならなんだって…。



「虎ぁ!!」

「龍…。」



やっぱり言っといた方がいいよな!?



「「俺、告っちゃった…。」」

「「は!?」」

「「お前も!?」」

「「真似すんなよ!!」」



言ってる事被ってんじゃん!!



黙れ虎!!


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