ワタシノキモチ

少女は年上の
男性に恋をした

だけど自分の
気持ち、恋に落ちた事

そのことに気づくのが
遅かった、
あの人のいない日常は
全てが灰色に見えていた


あの人との別れの時
目が合った、その瞬間、
不意に少女は

あぁ、このまま時が
止まればいいのに…

と思った、
だけどあの人は
どんどんと
前に進んでしまう

別れの言葉を言おうと
行ってしまう前に
もう１度
あの人と話そうと、

せめてあの人の
声を聞こうと…


だけどその悲しみで
少女の足は動かなかった

声がでなかった、
それとは逆で
頬を涙が伝っていた


初めてこんなに
人を愛しく思った。



あの道を通れば
いつも貴方の煙草の
香りがした

だけど何も香らない道、

あの人の煙草の香りが
恋しくて仕方ない


あの人はもうここには
いないんだと痛感
してしまって
やっとおさまった
涙がまた溢れてくる、


朝、あの場所に行っても
あの人はいない。
あの人は
声をかけてくれない。


あの人は
ここにいないんだから。


何度自分に
言い聞かせても
止まることを
涙は知らない。