生ける屍となって
教室に行くと異様な盛り上がり方だった。
何やら転校生が来るらしい。
五クラスに一人ずつ。
「変な時期に転校してくるんだね。
五人もいるなんて・・五つ子なのかしら?」
「まさか!きっと偶然よ。」
クラスの人の会話は随分盛り上がっているようだった。
机は出席番号順に並び、私は黒板から見て
左から二番目の一番後ろだった。
沙羅は私の左隣。
ふと、右を見ると隣に机が増えている。
転校生が隣なのかな。
私はあまり興味が持てなかった。
ざわざわと騒がしい教室の中で
私は、デザイナー志望の沙羅が見ているコレクションブックを見ていた。