生ける屍となって
彼は誰だ
ココが倒れてしまい
慌てた俺はすぐさま自宅に連れてきた。
「ちょっとショックだっただけだろう。
すぐ目が覚めるよ。」
アランは軽くそう言う。
「知られてしまったなら、
どこまで話すべきかしらね。」
アナは真剣に悩んでいるようだ。
どうしたものか、まだ何をどこまで話すか
そもそも俺たちのことを話すかどうかすらも
決めていなかったのに。
どうしてだろう。
彼女の気配は気づけないことが多い。
俺には人間を吸血鬼にする力があるが、
彼女を吸血鬼にしていない。
何故だ。
そんなことより
目が覚めたらどうしよう。
「ココは大丈夫なの?」
スカイが帰ってきたようだ。
「ああ、大丈夫だ。」
ライオスがスカイを抱きしめた。