2.5股
「彼女、セレブだから結構いいバイト代くれたし。……誰かさんがクリスマスは泊まりでどっか行きたいって言ってたしさ~」
「え、あたしとの旅行のため?」
そ、そりゃあ、確かにそう言ったけどさぁ。
あたしのためって言われちゃうと少し嬉しいけど……。
む~~~。
「まあ、そこまでは良かったんだけど、不倫相手の男ってのが、リアルにストーカー系でさ。俺と彼女のデート……あ、もちろんフリだよ? デートをどっかから覗いてんの。キスしないね~とか、ラブホ行かないね~とか、ホントに彼氏なの~とか、メール送ってくんだって。マジうざくね?」
や~、きしょっ!
マジカンベン。
「だからってホントにキスするのも、彼氏のフリだけなんだし、なんかマズくね? だから仕方なくホテルに入ることにしたんだ。中で二時間くらい時間を潰して出てくればそれっぽくね?」
うーん、まあねぇ……?