秘蜜ナシの恋愛事情

(い)一緒なんてムリ




「じゃあ詳しい約束を説明するから座って」




と言われもこの部屋には何もない


LDKの作りであることはわかるが





「一緒に暮らして貰うに当たり幾つか約束がある」





勝手に話始めた叔父さん



やっぱり空気を読まない






「たく」


仕方なくフローリングの床に座った


冷たい





「まずはマンションにいる間は11時まではリビングで過ごすこと」



「は?」




声をあげる前に永森元樹の声が聞こえた





「二つ目、他人を連れ込まないこと」




ま、それは納得する



「で、毎週こちらからミッションが渡されるから、それをクリアして行ってくれ」





ミッションか







「あたし高校どうすれば?」



現在地がわからないと通学できない





「それはスタッフが送る。勿論アイマスクとヘッドホン装着で」



うん。そうだよね



ここがバレたらマズいだろうし







「永森くんも同様だ」





「ちっ」







「永森さんっておいくつですか?」




「18、高3。お前は?」


「16。高2です」



もっと上だと思ったら1つしか変わらないんですね




「元樹と呼べ。大して変わらないんだから、一緒に暮らすのに堅苦しい」





何故だか偉そうです





「じゃあこれ最初のミッション。言い忘れた、個室はあるけどカメラは付いているから、勿論編集して流すけどね。リアルタイムはリビングだけ、トイレと浴室以外はカメラだらけだから」










あの。あたしもカレもOKとは一言も言ってませんが……




やる方向には向かっていただろうけど
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