モノクロ*メランコリック
その名の通り、裏表がなくて優しい、まっしろな男の子。
そして、猫を被ってまっしろなフリをする私。
私達が幼馴染で、こんなふうに話をするということは、もちろんりさ以外に知る人はいない。
「はい」
リビングのソファに座って、フライパンを操るシロの後ろ姿を眺めながら待つ。
やがてそれはまっしろなお皿にのせられて、テーブルへやってきた。
可愛らしくハチミツがかけられ、甘い香りをさせている。
「おいしそう…!いただきまーす!」
ふふふと笑いながら、三角に切られたホットケーキを頬張った。
ふわふわ、程よい甘さ。今日のホットケーキも、とっても美味しい。
私は至福の時間を堪能しながら、エプロンを脱いでこちらへやってくるシロへ、「美味しい!」と素直な感想を述べた。
「やっぱり、シロの作るホットケーキは最高ね!」
シロは柔らかく笑って「ありがと」と言うと、私の隣に腰掛けた。