モノクロ*メランコリック
そんな私を予想していたかのように、またシロは笑う。
「じゃ、じゃあ…断ったって、こと?」
「うん」
「そう、なの……」
シロのホットケーキを食べていいのは、私だけ。
ねえ、それって。
それって、そういうことなんじゃないの?
そう尋ねたかったけれど、私にそんな余裕はなくて、ただただ狼狽えていた。
同時に、激しく混乱する。
やっぱりおかしいわ、シロ。
だって、違うのよ。
今のあなたの、その笑み。
私がいつも見ていた、あのまっしろな笑顔とは、全然違う。
すると、シロは不意に私から離れた。
さっきまで心臓が尋常じゃない音を立てていたから、少しホッとする。
シロは私を見て、呆れたように目をそらした。
「だから、断ったって言いたかったのにさぁ。逃げられて、無視されて」
「……ごめんなさい」
「反省してる?美愛子」
…反省っていうか……なんだかもう、自分の勘違いが恥ずかしすぎて、どうにかなりそうよ。