モノクロ*メランコリック
変わるものと変わらないもの
「…それでね!保育園児ってすごいのよ。私がハァハァ息切らしながら走ってるのに、まだ元気だし…」
その日の、夜。
私はシロと、自分の家のリビングで、夕飯を食べていた。
私は今も週に一度くらいの頻度で、シロと一緒にどちらかの家で夕飯を食べているのだけれど。
まぁ、私が一方的にペラペラと喋っているのはいつも通りよ。
ただ、シロの表情だけが、いつも通りじゃないのよね。
私が竜崎くんの話を始めた瞬間、あからさまに顔をしかめて。
なによ、なにが気に食わないのよ。
シロとの幼少期の思い出を話したことは、もちろん省いて話してる。
といっても、今更いちいちの表情の反応なんて気にするほど、気の知れない仲ではないから。
私は、話し続けていた。
「それでね、竜崎くんたら必死に走ってる私を見て笑うのよ?ひどいと思わない?」
「………」
「まーったくもう、学校外だからって何言ってもいいと思ってるのよ。やんなっちゃうわ」
「…………」
……シロ、黙りこくってるし。
相槌くらいは打ちなさいよ。
いくら腹立つからって…
…てゆーか、どうして竜崎くんに腹を立てているのかも、謎なのだけれど?