モノクロ*メランコリック
「つ、付き合ってないよ…」
「ほんとに?やっぱり脅されてるんじゃないの?脅されて仕方なく放課後デートしたとか…」
女子の言葉に、周りのクラスメイトがうんうんと頷く。
みんなどんだけ竜崎くん信用してないのよ!?
私はアハハと顔を引きつらせながら、「違うよ〜」と否定した。
「付き合ってないし、脅されてもないよ。色々あって、友達になったの」
「「友達!?」」
「う、うん。竜崎くんって見かけによらず、いいひとだよ」
「そ、そうなの…?」
半信半疑な目。
…まぁ、月曜日のあの『ちょっとツラ貸せ』発言を聞いちゃったら、本物のヤンキーだと思っても仕方ないわよね。
私もアレは怖かったし。自業自得よ竜崎くん。せめて私がフォローしといてあげるわ。
…てゆーか勝手に『友達になった』とか言っちゃったけど、いいわよね別に。
うん、友達よね。