モノクロ*メランコリック


私の必死の説得の甲斐あってか、なんとかみんな納得してくれたみたい。

とりあえず囲むのはやめてくれたので、ホッとする。



「大変ね、あんたも」


横で遠目に成り行きを見守っていたりさが、ボソリとつぶやいた。

「…他人事だね」

「当たり前じゃない。あたし関係ないもの」

「おっしゃる通りです…」


はぁ、と大きなため息をつきたくなる。

でもダメ、ここは教室だから。

天使ミアちゃんは、わざわざ幸せが逃げるようなことしないのよ。






それから竜崎くんが来たのは、四時間目がはじまる直前だった。


ガラガラ、と勢いよくドアを開けた先に見えたのは、超不機嫌な顔。

もともとの不良っぽい荒っぽさと、コワモテな顔立ちがプラスしてすごく怖い。

こんなに堂々と遅刻なんて、ほ、ほんとにヤンキー……!?



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