モノクロ*メランコリック


…全くどうしたのよ、竜崎くん。

なんであんなに、機嫌悪いの?


自分にはどうにもできない状況に、私は再び頭を悩ませた。







「竜崎くん」


お昼休み。

私はいても立ってもいられなくて、竜崎くんを探しに行った。

結局竜崎くんは、四時間目も帰ってこなかったから。


探し回った結果、屋上で発見。

今日は風が冷たくて、屋上で食べてるひとはいなかったから、良かったわ。


屋上の壁に寄りかかって私を見上げる竜崎くんは、目をぱちくりとさせた。


「姫宮…?お前、なんで」

「はい、お弁当。まだお昼食べてないんでしょう」


彼の荷物は、教室にあったし。

案の定、近くにお弁当らしきものはないし。


購買で買ってきたお弁当を渡すと、竜崎くんは困惑した顔をした。


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