モノクロ*メランコリック
竜崎くんは少し、なんでもひとりで解決しようとするところがあると思うわ。
長男だから仕方ないとは思うけど、もっと周りのひとに頼るべきよ。
…ほら、新しく友達になった、私とかね。
竜崎くんはハッとしたような顔をして、唇を噛んだ。
そして、気が抜けたように笑う。
「……そうだな。サンキュ」
…彼には彼の、大切なひとがいる。
またいつかきっと、彼の前に壁が立ちはだかるときが来るのだろうけれど。
そのときのために、今から少しずつ、変わっていくことが必要なのね。
私とりさが、竜崎くんと笑いながら話す中。
シロはただひたすらに、窓の外を眺めていた。