モノクロ*メランコリック







それから家に帰って、私はシロの家へ突撃した。


告白を覗き見しちゃったのとかもあって、なんとなく行きづらかったのだけれど。

今回は文化祭の話をしに行くっていう口実があるわ。

だって純粋に、気になるし。


シロのクラスは、何をするのかしら。そしてシロは、何をするのかしら!



「シーーロ!」


ひょこっとリビングに顔を出す。

ちょうど、ソファに座って台本らしきものを見ている、シロが見えた。

彼は私に気づくなり、意外そうな顔をする。


…まるっと一週間、シロとまともに会話してなかったものね。


「なぁに、それ?台本?」

「…ああ、うん」

「私ももらったわよ。ふふん、聞いて驚きなさい。私ったら主役なのよ、主役。白雪姫よ!」


どーんと胸を張って自慢する。

シロは「おー」と拍手をくれた。



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