モノクロ*メランコリック
「よかったね。念願って感じ?」
「まぁね。私だもの、当然といえば当然だわ」
「ハハ、それにしてもちっさい白雪姫だね」
「もっかい言ってみなさいよシロぉー!!」
いいのよちっさくて!別に!!
可愛ければそれでいいんだから!!
ふんっとそっぽを向くと、シロは面白そうに笑う。
私はその顔を見ながら、ホッとした。
…よかった。
普通に、話せてる。
「で、シロのクラスは?」
「……シンデレラ」
「へえ!やっぱりそういうの、人気あるわよね。それで、なんの役をするの?」
「俺は…えっと…………」
目をそらしてなかなか言い出そうとしないので、バッと台本を取り上げた。
「ちょっ」
「えーと、役者役者…あった」
出演者の一覧表にたどり着いた私に、シロは諦めたようにため息をついた。