モノクロ*メランコリック
……思って、ないわよ。
あんなにもドキドキさせられて、揺さぶられて。
そんなこと、思えるわけないじゃない。
「……ど、どういう、意味っ…」
立ち上がって、シロの前に立とうとする。
けれど、床に散らばった紙の一枚に、つるっと足が滑った。
「…う、わ…わぁっ!」
「!?」
思わず近くにいたシロの腕をつかんでしまって、ふたりで派手に倒れこむ。
「…いっ、たぁ…」
…気づけば私は、天井を仰いでいて。
シロに押し倒されるような形で、私は床の上にいた。
かぁぁ、と顔が熱くなる。
シロの顔が、腕が、身体が、近い!
やばい、やばい。
心臓がどうにかなりそう!でも離れて欲しくなーい!
正直な葛藤が心の中で暴れ狂う中、シロは冷静だった。
…冷静そうに、見えた。