モノクロ*メランコリック


…あの表情を、私はどう判断すべきなのかしら。


今はまだ、何もできそうにないのが悔しい。

シロは昔から、なんでもひとりで抱えこもうとするところがあるもの。

…なにかあるなら、言ってくれてもいいのに。

シロのためなら、いくらだって考えるわよ?


それにしても…シロのあの表情、私はどこかで見たことがある気がする。

どこだったか、いつだったか。

思い出せないくらい、昔の記憶。


…私はまた頭の中をぐるぐると巡らせながら、家を出た。







「ミアちゃん、演技うま〜い!」


そう、クラスメイトに言われたのは、六限目の文化祭準備の時間だった。

それぞれに持ち場について、製作したり練習したり。


そんな教室の真ん中で、私は台本を片手に固まっていた。



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