モノクロ*メランコリック


私が首を傾げると、花凛ちゃんは突然私の前で頭を下げた。


「お願い!うちらと一緒に来て!」


へ?

びっくりして、急いで顔を上げさせる。


「来てって…えっと、どこに?」


花凛ちゃんは手を合わせて、「お願い」と言ってきた。


「金曜の放課後にさ、澤野くんたちと遊ぶ約束してるんだ。なんていうか、言っちゃ悪いんだけど、合コンみたいなやつ」


澤野くんたちっていったら、学年のなかでも一際目立つ、男子のグループだわ。

イケメンだとか人気者だとか、とにかく格好いい人達が集まってて。

よく、シロも一緒にいる人達なのよね。


合コンみたいなやつっていうと…花凛ちゃんの他にも、何人か女子がいるってことかしら。

肉食系女子ってやつね。流行りの。


「…そ、それで?」

「でさ。ぶっちゃけ言うと、うちら澤野くんたち狙ってるんだよね。ほらあの人達、人気あるじゃん?だから今回、ある条件つきでやっと遊べることになってさ…」


押して押して押しまくったってことかしら。

そしたら、条件つけていいなら遊んでいいよ、みたいな?

失礼な人達ね!どんなナルシストよ!?


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