モノクロ*メランコリック
何を言われたのかわかったあとでも、思考が追いつかない。
…なに、いきなり。
どうしたっていうのよ。
「な、なんで…?」
「…幼なじみだからって、男の家に気軽に来るとか、良くないだろ。俺たちももう、子供じゃないんだし」
…また、それ。
違うでしょ?ホントは。
子供じゃないからとかそんなの、本当は思ってないんでしょう?
私が何を言おうか迷っていると、シロは感情を押し殺したような声で言った。
「いつまでもこんな風にしてたら、彼氏とかできないよ、美愛子」
カラン、と、私の手からフォークが落ちた。
「……………」
あまりに驚いて、呆然とする。
私は信じられない気持ちで、シロを見た。
「…なんで、そんなこと言うの…?」
出た声は、震えていた。
彼はそれでも私に背を向けていて、その後ろ姿は冷たくて。
私は、腹が立った。
最近の、色んな出来事に対してのもやもやが、一気にぐちゃぐちゃになって。
わけがわからないくらいに、ムカついた。