モノクロ*メランコリック


「なになに?何が『なるほど』なのよ」

「まだ憶測だから言えないわ」

「ええーっ、気になる!」


その後、私がいくらねだっても、りさは教えてくれなかった。


ちょっと、ひどくない?当事者は私なのよ。

けれど、りさにも考えがあるようだし、ここは素直に待つべきかしら。


私はりさの隣で、ハァ、と憂鬱なため息をついた。







実はシロの他にも、困ったひとがいる。


「なぁなぁミアちゃんっ、文化祭さぁ、俺と回らね?」


劇の練習の合間に、度々こうやって誘ってくる笹原くんだ。


「……何度も言ってるけど、回らないよ…」


何十回目になるかもわからないしつこさに、私はそろそろ断るのも飽き飽きしていた。


「あー、ミアちゃん今、俺のこと面倒臭いって思っただろ」

「…だって、さすがにしつこいよ」

「そんくらい、俺はミアちゃんにラブなんだけど?」


ハイハイ、もう聞き飽きたわ。


もし本当にラブだったとしても、私は今あなたのために時間を割いてる暇はないのよ。


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