モノクロ*メランコリック


「真白。ミアがこの先、他の男に惚れるようなことがあったら、どうするの」

「…嫌だよ」

「もう答え出てんじゃない。それでいいのよ。独占欲でもなんでも、見せてみなさいよ」


目を見開く俺に、りさは優しく笑った。



「あたし達が大好きな『美愛子』は、そんなんでどうにかなるほど、繊細な女の子だったかしら?」



…まっしろな、純情と。

まっくろな、独占欲。


混じって絡んで…ひとつに、溶け合う。



何も言えなくなった俺に、りさはひとつため息をついた。


「…そういうことだから。あたしもミアも、甘くないわよ。覚悟なさい」


そう言って、ニヤリと笑う。

その姿に、思わず笑いがこぼれた。


…俺の幼なじみの女の子は、どうしてこうも気が強いのか。

男の俺は、いつも振り回されてる。

……でもそれでこそ、俺たち三人の形だと思った。




< 314 / 361 >

この作品をシェア

pagetop