モノクロ*メランコリック
「シロがいるから私、今までずっと幸せだったの!シロがいつもそばにいてくれて、励ましてくれて…っ、だから私、笑えたの!」
……いつも、いつも。
気づけばそばにはシロがいて、いつも私の手が届く場所に、彼は立ってくれていた。
「呼んだらいつも、すぐに来てくれたよね。私は調子に乗って、いつもいーっつもシロを振り回してたけど、でもそれもぜんぶぜんぶ、…っシロ、だからだよ!」
…ああやだ、なんかもう涙出てきた。
なんで泣いてるのかしら、私。
だって今まで、シロに改めてこんなこと言う機会、なかったもの。
面と向かってじゃ、絶対に言えないことだわ。
「…だからっ、シロがどっかいっちゃうなんて、私耐えられない!シロがいない生活なんか、無理!だって今までずっと、ずーっと一緒にいたんだよ?今更離れるなんて、無理だよ!」
だから、離れていかないで、と。
想いを込めて、叫ぶ。
…シロだって、そうでしょう?
いくら恋愛するのが怖くて、私と離れようとしてるんだとしても。
それでもたぶん私達は、完全には離れられない。
だってもう、当たり前に存在してるんだもの。
『シロ』と呼べば、彼は振り返って、笑いかけてくれる。
…そんな日常が、当たり前に存在してるんだもの。