モノクロ*メランコリック


…そっと、その手が優しく、私の頬に触れる。


「……なんか、元気ないね」


心配そうに、眉を下げて。

シロはいつもこういうとき、私の目線に合わせてくれる。

そしてまっすぐに、私を見つめてくれるの。

その瞳が綺麗で、優しくて。

未だに見惚れてしまう。

ずっとずーっと、見つめ返していたくなる。


じわりと心に染みていく愛しさを感じながら、私は小さく口を開いた。

「…元気、あるわ」

「あったら、今頃わめき散らしてるはずでしょ」

「そっ、そんなに散らさないわよ!!」

思わず大声で叫んでしまって、ハッとした。

こ、ここ一応学校だわ!

ぱっと口をつぐむけれど、案の定シロは笑っていて。

「はは、散らすのは否定しないんだね?」

「……う、るさい」

お願いだから、その輝かしい笑顔をこちらに向けないで。



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