Sweet moment.
バックから急いで出てきたチーフがコートと荷物を預かり、百合さんがお客さん2人を一番奥の席へ誘導した。
ママがボトルを用意し、
「寒いですね。水割りお湯割りどちらになさいますか?」
と、お客さんに尋ねる。
「水割りで。
いきなりなんだけど、ママちょっと聞いてくれよ。」
そのお客さん二人は、ママ以外眼中に無いような感じであった。
笑いながら話しを聞いていたが、早く違うお客さんが来ることが待ち遠しい。
退屈なお客さんについている時程、苦痛な時は無い。
盛り上げるのが仕事なのはわかっているけれど、合わないお客さんはとことん合わず時間が過ぎるのが遅く感じる。